203:名無しさん@おーぷん 2014/12/26(金)15:42:42 ID:b10
私がまだ中学生だった頃の話。
母方の実家が東北にあるので
夏休みと冬休みには毎回のように家族で泊まりに行っていたんだが、
ある年の冬には飼っているシベリアンハスキーも連れて行こうということになった。
車で無事に到着し、ハスキーも初めての積もった雪に大喜びではしゃいでいた。
母の実家は閑散とした村で人も少なく、
少し歩くと山があったし隣家は数十メートル離れていたり
広い野原があったので、そこでリードを放して遊ばせていた。
しばらく遊んでさぁ帰ろうと呼び戻そうとしたが、
家とは違う道へトコトコ歩いていくハスキー。
あれっこれヤバイ…と焦りながら叫んでも戻ってこず、
そのまま振り返らず姿が見えなくなってしまった。
ここまでの失踪は初めてだったので
パニックになりながらハスキーが消えた道を辿り、
自分が分かる範囲で名前を呼びながら探すも、見つからない。
雪かきしていたおばあさんに聞いても見ていないという。
自分では手におえないと思い、
ハスキーが野生に帰ってしまう、両親にも怒られる…
とか考えながら半泣きで一旦家に戻り、家の前で雪かきをしていた父に
「○○(ハスキー)いなくなっだぁ…」
と泣きついたところ、思わぬ一言。
「え?○○さっき帰ってきたよ?」
娘探しに行けよ!!と突っ込みたかったけど、
初めての地で発揮された帰巣本能が衝撃だった。