360: 名無しさん@お腹いっぱい。 2008/03/12(水) 10:30:53
土曜日、一人娘の結婚式だったんさ。 

当時俺25歳、嫁33歳、娘13歳。 
まぁ、要するに嫁の連れ子だったんだけど。 
娘も大きかったから、
多少ギクシャクしながらも数年過ぎた。

子供はあえてつくらなかった。 
収入の問題もあったけど、娘の気持ちを考えたら、 
子供は娘1人いればいいって事になった。
突然嫁が交通事故で逝った。 
娘17の時。 
突然2人きりになった&現実味がなくて二人して呆然。 
これからどうしようと思った。 

生活の面では収入も安定してたし、娘も家事の一通りは出来た。 
何の問題もないはずだったけど、嫁側親戚が騒ぎ立てた。 

そらそーか。 
血の繋がらない29の男と17の女。 
ある意味カップルでもおかしくない歳の差だもんな。 

「あなたはまだ若いんだから」とか、 
「再婚するにも子供がいちゃ・・・
しかも自分の子供じゃないのに・・・」 
とか、散々言われた。 

でも、俺は間違いなく娘は俺の娘だと思ってた。 
何よりも、嫁のたった一人の忘れ形見だ。 
俺が育てて行く以外の選択肢は全く頭になかった。 
そんな親戚の騒ぎは右から左に流した。 

娘も「今更こんな足の臭いオッサンとどーにかなるかw」
と笑ってた。 
当たり前の様に言う娘の気持ちが嬉しかった。 

やっぱり影であらぬ噂を立てられた事もあった。 
三者懇談や進路面談で学校に行くと、
必ず教師に変な顔をされた。 

部活で遅くなった娘を迎えに行って
「お宅の生徒が成人男性と遊んでる」と 
近隣住民から学校に通報された事もある。 

それでも2人で暮らして来た。 
再婚なんか考えた事もなかった。 
それくらい娘には穏やかな、
幸せな時間を与えてもらってた。
361: 名無しさん@お腹いっぱい。 2008/03/12(水) 10:31:46
娘に話があると言われた。 
「結婚したい人がいる。」と。 
娘は25になってた。 

俺が嫁と結婚したのと同じ歳。 
正直複雑な心境だった。 

次の日曜に相手の男に会った。 
娘を見る目が優しかった。 
こいつなら大丈夫だと思った。 
安心した。 
諦めもついた。(笑) 

あっという間に披露宴だ。 
「お母さんが亡くなった時、
本当にどうしようかと思った。 
お父さんはまだ若かったから、
私がいたら絶対に足枷になると思ってた。 

だから、これからも一緒に暮らすのが
当たり前みたいな態度でいてくれたのが 
本当に本当に嬉しかった。 

私のお父さんは、お父さんだけです。 
今まで本当にありがとう。 
お母さんが亡くなってからも、
今までずっと幸せな子のままでいられたのは 
お父さんがお父さんだったからです。」 

娘がしゃくりあげながら読む花嫁からの手紙を聞いてたら 
バージンロード一緒に歩いてた時点で
必タヒで堪えてた涙がどっと溢れた。 

娘が出て行く前に、箪笥の引き出し一つ一つに 
「ぱんつ」「しゃつ」「とれーなー」「くつした」
とか書いた紙をはっつけていった。 

そこまで俺自分で何も出来ない父親かよwww 
しかも平仮名www 

近いうち娘に良く似た孫とか出来ちゃうんだろうな。 
そんで
「俺まだじーちゃんとかいう歳じゃねーし」
とか言っちゃうんだろうな。 

俺、間違ってなかった。 
大変だったけど、父親って立場、選んでよかった。 
嫁と結婚して良かった。 
娘の父親になって良かった。 
1人になって部屋は何か広くなっちゃったけど。 
微妙な抜け殻感は否めないけど。 
今度はいつか生まれて来る孫の為に頑張ってみようかな。 


363: 名無しさん@お腹いっぱい。 2008/03/12(水) 10:51:36
>>360 
おいおいおいおいおい 
さては涙と鼻水にまみれた俺を溺れさす気だな? 

今日は1日良い気分で過ごせそうだ 
俺からも「お父さん」と呼ばせてくれw

371: 名無しさん@お腹いっぱい。 2008/03/12(水) 22:57:17
>>360 
いい話ありがとう 
良い涙流させてもらった

362: 名無しさん@お腹いっぱい。 2008/03/12(水) 10:39:02
朝から涙腺崩壊させるなよ。 
お前もまだ若いんだから、お前の幸せも探せるといいな。

364: 名無しさん@お腹いっぱい。 2008/03/12(水) 11:45:21
いい話だな。 

あなたの幸福を願うよ。


引用元: http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/tomorrow/1188752753/
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